騒音問題対策 騒音計UT353BTを使用して測定データを長時間ログする

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こん○○は、よふかしわーくすのよふかしさんです

先日、DT-8852という騒音計を使用した長時間ログに関する記事を書きました
その中でも紹介していた、UNI-TのUT353というお安い騒音計があります
今回そのBLE搭載モデルである、UT353BTを購入してPCとの通信をトライしてみたので
記録を残しておきたいと思います。。。


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UNI-TのUT353BTを購入してみた

以前、Bluetooth非対応のUT353を購入していて、DT-8852と精度的には遜色なく使えていました
格安モデルなのでログ機能はなく
目視で確認する用途に限れば「結構使える機種」という印象でした

今回は BLE(Bluetooth Low Energy)通信に対応したUT353BTを購入してみまして
長時間ログがいけるのか?、をテストしてみたいと思います
UT353BTは、4000円程度(2025年12月現在)で購入できるモデルながら
基本的な性能を備えていることから、ワリと好感触な製品となっております
UT353BTの主な製品仕様は以下の通りです

  • A特性対応(C特性はない)
  • Fast / Slow の応答速度切り替え
  • 0.1dB 単位の表示
  • MAX / MIN / HOLD 機能付き
  • バックライト付き液晶
  • 一般的な環境騒音の測定には十分な精度
  • BLE によるデータ送信機能
  • 単四電池3本で駆動(ACアダプタ等での給電機能はなし、eneloopでの駆動はOK)


UT353BTの公式アプリ

iENVというアプリがAndroid、iOS向けに公式から提供されています
ただ、GPSを有効化しないと使えないという仕様になっております…()←

いずれにしても、BLE通信でデータを取得できそうっていうことで
Windows PC+Python、という環境でテストしてみました


UT353BTのプロトコル解析

メーカーは公式にプロトコルを公開していないです
そのため、標準的なGATTプロファイルで値が読める、というわけではないです
ということで、解析を進めていきます
簡単なPythonプログラムを作成して通信してみた結果、UUIDは下記となっていました

  • Service UUID
    • 0000ff12-0000-1000-8000-00805f9b34fb
  • Notify UUID
    • 0000ff02-0000-1000-8000-00805f9b34fb
  • Write UUID
    • 0000ff01-0000-1000-8000-00805f9b34fb

DT-8852と違って、垂れ流しタイプではなく、下記コマンドを送信すると返答がある方式でした

Request Command:0x5E

これを送ると、1回だけ計測値がNotifyで返ってきます
つまり、ハンドシェイク形式のBLEデバイス、になりますね


UT353BTの受信データフォーマット

例えばとして事例データを挙げますが、下記の様なHexデータの返答でした

aa bb 10 01 3b 20 20 35 34 2e 36 64 42 41 3d 34 00 04 16

受信データは19Byte固定で、各フィールドは次の通りです

  • 0~6:同期値
  • 7~13:音量データ
    • Asciiコードを基に文字列にデコードすると**.*dbAとなる
    • 例の場合は、54.6dbA
  • 14:固定値(=)
  • 15:Slow / Fast
    • bit0=0:Slow
    • bit0=1:Fast
  • 16:HOLD / MIN / MAX
    • bit0=1:HOLD
    • bit2=1:MIN
    • bit3=1:MAX
  • 17~18:バッテリー電圧(mV)
    • ビッグエンディアンで整数化
    • 例の場合は、0x04, 0x16なので、1046mV

初回のみ、19Byte超えのデータが返ってきますが
19Byteまでのデータは上記解釈で問題ありませんでしたので
19Byteより後に特殊データが付与されているだけの様です…?


UT353BTのPCでのロギング

データ解析ができたので、Pythonで簡単にコードを組んで試してみたのですが
ここで問題が発生します…
閑静なほぼ同環境で試行した結果、、、

  • BLE通信なし:40dBA程度
  • 250msポーリング:55dBA程度
  • 50msポーリング:65dBA程度

というわけで、この結果からすると
BLE通信によるノイズが音量データに影響を与えていると判断せざるを得ません…

ちょっと調べてみた結果だと

  • 電流変動
  • スイッチングノイズ
  • 電源ラインのリップル増加

この辺りでしょうか…
電源のOFF/ONやN増しもしてみましたが同症状だったので、製品のHW設計上の問題だと思います


終わりに

高価なDT-8852の代替として、UT353BTを購入してみましたが
目視での騒音確認は問題ないものの、肝心のBluetoothでのログには問題がありました

連続的にロギングできる製品が少ない中で
BLEで接続できるというところに魅力を感じて購入したのですが
この様な結果となってしまい、残念です…

とはいえ
通信仕様を解析するといったお勉強の材料としては楽しめたのでよしとしますかね。。。

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